介護保険施設ってどんな施設?介護保険3施設の概要と比較

介護保険施設は3種類。その概要と特徴を解説します。

 

介護保険施設という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的にどんな施設が介護保険施設になるのかを知っている方は少ないのではないでしょうか?

 

介護保険施設とはその名の通り介護保険制度上の施設になります。介護保険サービスの「施設サービス」として利用できる施設です。

 

そして、その種類は3つあり、それぞれに役割が異なります。

 

ここでは、介護保険施設についての概要や、サービス内容の説明、違いなどについてご紹介していきます。

 

 

介護保険施設は3種類に分けられます

介護保険施設は3種類に分類されます。

 

一つ目は介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)で、特養(とくよう)と呼ばれる施設です。

 

いわゆる世間の方々が想像している老人ホームは特別養護老人ホームを指します。介護が必要な方が生活をする施設担っています。

 

ちなみに、介護老人福祉施設と特別養護老人ホームは同じ施設です。介護保険上は「介護老人福祉施設」、老人福祉法上は「特別養護老人ホーム」と定義されています。

 

二つ目は老人保健施設で、老健(ろうけん)と呼ばれます。特養と比べると医療、リハビリ面でのサポートが手厚い施設です。

 

三つ目は介護療養型医療施設で、療養型(療養型)と呼ばれます。老健よりもさらに医療面でのサポートが手厚く、病院や診療所に併設されており、居室などは病院と変わりありません。

 

療養型は別名療養病床(りょうようびょうしょう)とも呼ばれ、限りなく病院に近い形態となっています。

 

特養と老健は現在も多くの施設が作られており、数も非常に多くあります。

 

その一方介護療養型医療施設に関しては、以前までは廃止されることが決定していましたが、廃止案を廃止し新たな案も出てきています。

 

新たな案に移行するのは2018年度からになりますが、療養型の行く先はまだ不透明な状態となっています。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の概要と特徴

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、介護保険施設の中でも主軸を担っている施設であり、その数は3つの中で最も多くあります。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を運営しているのは社会福祉法人などの公的な色合いが強い法人であり、税率の優遇などがありますが、社会貢献や地域貢献などをしていく必要があります。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は原則的に要介護3以上の方しか入居することができません(例外あり)、介護度の比較的高い高齢者が入居しており、介護職員や看護師などが連携をとりつつ介護を提供していきます。

 

リハビリ専門職や看護師の数が少なく、リハビリや医療には弱いといえますが、最も日常生活を送りやすい施設、家らしい施設であり、多くの介護士が日常生活の支援やレクリエーションなどの余暇活動に力を入れています。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は以前からある従来型特養と、比較的新しい施設の新型特養に分けられます。

 

新型特養は個室で料金が高く、従来型は4人部屋もしくは2人部屋で料金が安い特徴があります。

 

俗に言う「特養待ち」というのは従来型特養で発生していることであり、新型特養ではその料金の高さから空きが出ているところも見受けられています。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)の特徴

@最期まで看てくれる

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)の最大の特徴としてはほとんどの施設が亡くなるまで看てくれるという特徴があります。

 

以前までは施設によっては看取りはしないというところもありましたが、看取り加算という看取りをすれば加算が発生するという制度が開始になり、多くの特養で看取りを実施することになりました。

 

そのため、入居する本人からしてみても家族からしてみても最期まで安心して生活ができるメリットがあるのです。

 

A自宅の延長線上で生活が出来る

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)はその高齢者にとって自宅の代わりになります。

 

特に新型特養ではその傾向が強く、自宅のような環境で生活を送ってもらえるように、個別対応に力を入れています。

 

例えば、入居時に自宅で使っていた家具を極力持ってきてもらうようにして環境整備を行ったり、自宅では夕食を20時に食べていたならその高齢者だけ20時に食べてもらったりするなど、工夫をして自宅のように生活を送ってもらえるように対応をしています。

 

B医療面の不安

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)は医師は非常勤ですし、看護師の数も非常に少ないです。

 

看護師に関しては高齢者100名に対して3名で良いという人員基準があります。そのため、医療的な面でサポートが必要な方は入居できない場合があります。

 

例えば、痰の日常的な吸引、血管に栄養を流す中心静脈栄養などは看護師の数が足りないからといって入居を断られる可能性があります。

 

また、夜間帯などでは看護師がいないところが多いですので、緊急時の対応が遅れてしまったりすることもあります。

 

医療面での対応という部分を考えると、特養は制度上どうしても弱い面があります。

 

C要介護3以上しか入居が出来ない

2015年の介護保険改正によって介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)は要介護3以上の方しか入居できなくなりました。

 

以前までは要介護1以上でしたので、2015年時点で要介護1,2の方々は違う施設に移ったり、介護度の変更の申請をしたりなどの対応に追われていました。

 

基本的には要介護3までは在宅で生活をして、要介護3の身体状態になれば施設へ入居するという流れに変化していきました。

 

現在は特養だけですが、今後は老健や療養型などの他の施設も要介護3以上の流れが出てくることが予想されます。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)についてのさらに詳しい解説は「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」をご覧ください。

 

介護老人保健施設(老健)の概要と特徴

介護老人保健施設(老健)は介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)と混合されやすい施設ですが実態としては違います。

 

特養が「終の住処」といわれる反面、老健は「在宅復帰」を目的としています。

 

在宅復帰を目的としているからこそ、リハビリや医療面に力を入れておりリハビリ専門職や看護師の数も特養と比べると圧倒的に多いといえます。

 

しかし、リハビリなどに時間が取られる反面、レクリエーションなどの余暇活動の時間は少なく、生活面での充実という部分では特養には負けるでしょう。

 

老健は平成24年4月に大きな改正がありました。「在宅強化型老健」という老健が新たにできました。

 

これは在宅に復帰する率が一定以上あれば、在宅強化型として加算が出来るというものであり、今後はこのタイプの老健が増加する傾向にあります。

 

老健も特養と同じく、個室や多床室があります。少人数制で対応するユニット型の老健があり、それぞれ利用料が変化していきます。

 

介護老人保健施設(老健)の特徴

@病院と自宅の架け橋になる

骨折などで病院に入院をすると一時的に身体機能が低下します。その状態では自宅帰ることに不安を感じている方も多いです。

 

そんな時に病院から直接自宅に帰るのではなく、介護老人保健施設(老健)に一度入居をしてからリハビリなどをして、万全の状態で自宅に帰ることがあります。

 

これが「在宅復帰」です。

 

病院は病気やケガが安定すれば退院を促すことになりますので、老健が病院と自宅のかけはしになるのです。

 

A医療とリハビリの充実

介護老人保健施設(老健)は介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)と比べても医療とリハビリが充実しています。

 

医師は常勤で1名いますし、看護師の数は100名の高齢者がいれば9名の人員配置基準が定められています。これは特養の3倍にあたる数値となっています。

 

また、リハビリも理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門の資格保有者が1名以上と充実しています。

 

こういった人員配置があるからこそ、医療的な処置が手厚く出来ますし、リハビリに関しても頻繁にできます。

 

B医療面に偏ってしまう

医療やリハビリが充実している反面、生活面としては介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)には劣ってしまいます。

 

特養と比べるとレクリエーションの数は少ないですし、外出などの企画も少ないといえます。日常生活の充実という観点からみると介護老人保健施設(老健)は充実していないといえます。

 

また、老健は場所によっては高齢者の入れ替わりが激しいところも多いですので、仲の良い高齢者同士を見かけることも少ないです。

 

C利用する際のポイント

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム/特養)では要介護3以上でないと利用することができませんでしたが、介護老人保健施設(老健)の場合は要介護1〜利用することができます。そのため、受け入れられる幅としては非常に広く取っています。

 

また、老健は本来の目的から言うと利用期間はそこまで長くなく、3か月から半年程度で在宅復帰するのが一般です。

 

しかし「老健の特養化」というものが以前から問題となっており、これは老健に入居したものの身体機能が上がらず自宅に帰れない、身体機能が上がったとしても自宅で誰も見る人がいないなどといったことが理由で、自宅に帰れない人が増加。その結果入居が長期化してしまっている問題です。

 

そういったことが原因となり在宅強化型老健の制度が出来たほどです。しかし、基本的には老健は長期での入居はできないと考えておきましょう。

 

介護老人保健施設(老健)についてのさらに詳しい解説は「介護老人保健施設(老健)」をご覧ください。

 

介護療養型医療施設(療養病床)の概要と特徴

介護療養型医療施設(療養病床)は、3種類の中で最も医療に特化した施設です。

 

病院や診療所と併設されており、医師や看護師などが病院並みに配置されていますので、難しい医療支援が必要な方でも入居することが出来ます。

 

療養型に入所している方は基本的に医療ニーズが非常に高い方です。病院への入院と違うのは高齢者が安定期に入っているということです。病院で対応するのは基本的には病気が発症し始めた急性期や回復が望まれる回復期で、それが過ぎた状態を安定期と言います。

 

病状としてはそこまで変化することはないが、手厚い医療的な処置が必要な方が入居しています。

 

介護療養型医療施設(療養病床)の特徴

@医師を3名も配置している

老健では1つの施設で医師が一人常勤していれば良いのですが、介護療養型医療施設(療養病床)の場合は高齢者100名当たり3名の医師の配置が決められています。

 

これは、非常に多い数でありそれだけでも医療的なケアが充実しているといえます。看護師の数も多いため、医療面では安心をして生活を送ることができるでしょう。

 

また、看取りのケアも実施しているため、最期まで安心して生活が出来るといえます。

 

A生活支援はほとんど無い

介護療養型医療施設(療養病床)は病院をイメージしていただけると良いです。入院した方が病院だと思っていたら介護療養型医療施設(療養病床)だったということもあるほどです。

 

介護士もいますが、介護士の仕事しては看護師のサポートや、高齢者の身の回りのお世話(おむつ交換など)が中心であり、レクリエーションなどはほとんどありません。ここは特養と比べると劣っている点であるといえます。

 

B利用する側はメリットが大きい

介護療養型医療施設(療養病床)は、3施設の中では最も利用する料金が高いです。

 

所得にもよりますが、月額が18万円を超えることもあり、負担は大きいといえるでしょう。

 

しかし、それでも介護療養型医療施設(療養病床)を利用した方が安いケースがあります。それは通常の病院と比較した場合です。

 

病院で入院している間では医療保険を使います。医療保険は所得が高いと3割の自己負担となり、全体の3割を支払うのは非常に高額になってしまいます。

 

対して介護保険の場合は所得が高くても負担する額は2割です。それだけでも1割ほどは安く済みます。

 

入院が長期化になりますと1割の差が非常に大きな差を生み出すこともありますので、介護療養型医療施設(療養病床)をあえて希望する方もいます。

 

C数は減少してきている

介護療養型医療施設(療養病床)は2012年から新設の許可が禁止されています。また、廃止をするところも増加してきてますので、数は徐々に継続してきています。

 

しかし、医療的なニーズが高い高齢者は増加してきていますので、空きが少ないことが特徴的です。

 

国は2020年までには廃止をする方針を打っていますが、この先どういった道をたどるのかは今現在では不明となっています。

 

介護療養型医療施設(療養病床)についてのさらに詳しい解説は「介護療養型医療施設(療養病床)」をご覧ください。

 

まとめ

介護保険施設はそれぞれ特徴を持っていることを理解していただけましたでしょうか?

 

施設によってそれぞれ目的があり、それに合した特徴を持っています。もし入居を考えているならその特徴をしっかりと理解することが大切になります。

 

一度入居してしまいますと数か月から数年は入居することになりますので、「思っていたことと違う」とならないように理解をしておきましょう。

 

このエントリーをはてなブックマークに追加 

 

老人ホーム選びの情報収集におすすめ!

老人ホームの情報収集には以下のサイトを利用するのがおすすめです。
気になる施設があった場合には、その施設の資料を入手してじっくり比較検討してみるのが良いでしょう。
複数の施設の資料を一括請求できるのでとても便利です。資料請求は『無料』です。


シニアの安心相談室 老人ホーム案内

シニアの安心相談室 老人ホーム案内

全国で2,800以上の有料老人ホームの【資料請求】【空室確認】【見学予約】をすることができます。
もちろん、すべて無料で利用できます。

『シニアの安心相談室 老人ホーム案内』の良いところは、電話でも相談できる点です。
「私の条件の場合は、どのような施設を選べば良いのかわからない」という場合は、気になる事を一つ一つ相談してみましょう。
有料老人ホーム選びに必要な知識と経験を有するベテランの女性相談員さんが、どのようなタイプの施設・サービスが必要なのかアドバイスしてくれます。
通話料も相談料も無料です。

通話料無料 0120-250-096
相談受付時間:【平日】9時〜20時 【土日祝】9時〜18時 



有料老人ホームの検索とネットからの【資料請求】と【見学予約】は公式サイトをご利用下さい。



探しっくす

探しっくす

全国約2,000件以上の有料老人ホーム・高齢者住宅を検索し、資料請求ができるサイト。
見やすくてわかりやすいサイトなので、おすすめしています。

介護付有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅などの介護施設の検索と資料請求(無料)をすることができます。



LIFULL介護

LIFULL介護

全国約32,000件以上の有料老人ホーム・介護施設情報を検索できるサイト。

物件数はが断トツに多いので、上記2サイトであなたがお探しの地域の施設数が少ない場合は、LIFULL介護で探してみて下さい。

老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設の検索と資料請求(無料)をすることができます。



介護保険施設とは?介護保険3施設の概要と比較関連ページ

老人ホームにはどんな種類があるの?
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護老人保健施設
介護療養型医療施設
養護老人ホーム
養護老人ホームはどんな人を対象にしたどのような役割の施設なのか、施設の役割や特徴、費用などについて詳しく解説します。
軽費老人ホーム
軽費老人ホームA型
軽費老人ホームB型
軽費老人ホーム ケアハウス
グループホーム
グループホームについて、施設の特徴や入居基準、費用、提供されるサービス、施設の探し方などについて詳しく解説します。
有料老人ホーム
介護付有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームについて、施設の特徴や入居基準、費用、提供されるサービス、施設の探し方などについて詳しく解説します。
健康型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホーム
【サ高住】サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)について、施設の特徴や入居で基準、受けられるサービスや費用、探し方や申し込みの手順などを詳しく解説します。サ高住に入れない場合の選択肢もご紹介します。
シニア向け分譲マンション